全ての民家は、移築を前提としたプランで進みます。移築したい民家が決まれば、現場での解体、測量、あらたな図面に合わせた刻み直し、運搬にかかる料金を算出しスケジュールを組みます。
Mでは、移築可能な民家から梁や柱、床板、建具など再生して使えるものを現地に運びます。番付をすることで、オリジナルに忠実に復元することも可能ですが、間取りを変更して広く空間を取ったり、現代的な空間設計をすることも大切だと思います。
設計会社や、現地の工務店との連携も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
床⾯積280-400㎡の⺠家の場合の平均値
Mが⾏う移築・コンバージョンでは、⾶騨の優れた⼤⼯技術により、朽ちた部分をできる限り補修し再利⽤することを前提としています。新建材とは異なり、ほとんどの⽊材は〈刻み直し〉と呼ばれる再⽣作業を経て出荷されます。
かつては、私たちの先祖が⼭から⽊を伐り、⽊材を柱や梁、床板に加⼯して⺠家をつくりました。時がたち、ただの⺠家だったものが古⺠家と呼ばれ価値を⾒出されるまでには、多くの歴史が詰まっています。
煙で燻され、⽶ぬかや⽔拭きで磨き上げられ、鈍い艶が出た古材のなかには、現代では購⼊できない希少価値の⾼いものも多く残っています。そうしたものを、産業廃棄物として燃やしてしまうのではなく、技術をもって再び世の中に送り出すことが私たちの⼤切にしたいことです。
解体後、ひとつずつ異なる古材を⼤⼯の⽬で判断し、次の場所に合った材料に加⼯し直すことで、次の100年を⽣きる⺠家をつくっていきます。